YAMANASHI 山梨 TOYOTA SOCIAL FES!! Presents 富士北麓の自然とふれあい、学び、理解を深めよう with 山梨日日新聞社

富士山周辺の自然を五感で楽しもう 2024

最終レポート

富士山麓の自然を見て、感じて、聞いて、食べて、理解を深めよう!!

REPORT
【シカによる食害を減らし富士山の生態系を後世に】

豊かな自然が残り多様な生物が息づく富士山麓で今、大きな問題が起こっています。それは、増えすぎたシカによる深刻な食害です。森の木々や希少な植物が食べ荒らされ、約10万年の長い歴史が生み出した希少な生態系が乱れる恐れも生じています。問題を知ってもらい、富士山麓の自然環境を守る意識を高めてもらおうと10月19日、TOYOTA SOCIAL FES‼が開かれました。

【自然の中を散策し清掃ジビエ加工施設で学ぶ】

舞台となったのは富士山を間近に望む富士吉田市。豊かな自然に囲まれた恩賜林庭園に約140人が集まりました。自然の中を散策しゴミを拾う「美化ウオーク」に取り組み、ジビエ(野生鳥獣肉)処理加工施設「DEAR DEER(ディアディア)」を見学。施設職員や現役猟師らの話を聞き、富士山を取り巻く問題について考えました。

【道路のゴミを10㌔回収体験で愛着と理解育つ】

美化ウオークでは、庭園周辺の遊歩道や道路を散策。道路沿いを中心に、空き缶やたばこの吸い殻、プラスチック製の容器などが見つかり、約10キロのゴミを回収しました。ディアディアでは施設職員からシカによる被害の現状や被害を減らすために頭数を調整する管理捕獲が必要であることを学び、シカの命を無駄にしないためにジビエとしての活用が進められていることを知りました。シカ肉のホットドッグを試食する一幕もあり、参加者は活動を通じて大切さを実感した自然の恵みと命の恵みに感謝しながら、おいしそうに平らげていました。富士河口湖町に住む高校2年の生徒は活動を振り返り「ゴミをきれいにすることができて良かったです。色々な体験をして、地元の環境問題について深く考えるきっかけになりました」と話しました。

【子どもからシニアまで多様な世代が課題知る理想の未来に一歩前進】

小さな子どもや短大生、シニア世代など幅広い年齢層が参加した今回の活動。参加者はきれいな自然の中を歩いて愛着を深めただけでなく、地域が抱える課題を知り、「駆除した命を無駄にせず、活用することで良い循環を生み出せる」という気付きを得ることもできました。厄介者扱いされることも多い富士山麓のシカが地域活性化に貢献し、豊かな自然と生態系が守られていく。そんな未来の実現が一歩近づく、実りある一日となりました。

◆主 催:山梨日日新聞社・山梨放送
◆共 催:忍野ユネスコ協会、富士山をきれいにする会
◆後 援:忍野村、忍野村教育委員会
◆協 賛:富士吉田市外二ケ村、恩賜県有財産保護組合

美化ウォークと自然素材を利用したワークショップで自然保護、環境への意識を高める 2023

最終レポート

忍野八海周辺の豊かな自然を未来へつなげよう

REPORT
【世界遺産登録10周年 美しい富士山を後世に】

富士山は今年、世界文化遺産登録10周年の節目を迎えました。信仰や芸術の源泉として古くから日本人に愛されてきた霊峰は今や世界の宝。富士山と、それを取り巻く豊かな自然を後世に引き継ぐのは今を生きる私たちの責務です。そんな富士山を間近に望む忍野村で7月9日、自然に親しみ美化に取り組む「TOYOTA SOCIAL FES!!」が行われました。

【忍野八海周辺で清掃活動 地元の自然で工作も体験】

山梨県での同活動は今年で10年目を迎えます。今回の活動には県内の大学生ら約90人が参加しました。世界遺産・富士山の構成資産である忍野八海周辺の自然に親しもうと、参加者は散策しながらゴミを拾う「美化ウオーク」に出発。清掃終了後、周辺に自生する植物や木の実などを材料にした「森のメッセージボードづくり」にも挑戦しました。

【澄んだ空気に保全誓う 感触、香り… 自然を体感】

美化ウオークでは、量は多くはなかったものの、所々でタバコの吸い殻や釣り糸、軍手などが見つかりました。山梨学院大3年の清水利志さんは「空気が澄んでいて気持ちが良かったです。世界遺産富士山と周辺の自然を守りたいとあらためて感じました」と決意を新たにしていました。
メッセージボードづくりは村内の「森の学習館」で行いました。参加者は講師から材料となる木の実などの説明を聞いた後、触って感触を確かめたり、においを嗅いだりしながら、真剣な表情で作業に打ち込んでいました。忍野小6年の鈴木珠実さんは「忍野村の自然がもっと好きになりました」と話していました。

【地域の努力でゴミ削減 積み重ねの大切さ学ぶ 知識と愛着がお土産に】

きれいな自然の中を歩く心地よさや、身近にある自然の奥深さを体感した今回の活動。参加者の多くが「市街地に比べてゴミが少なく驚きました」と話すなど、地域住民が富士山の自然を守ろうと日ごろから清掃に励んでいる効果も実感していました。参加者は自作した思い思いの森のメッセージボードに加えて、「小さな努力を積み重ねる意識」と「自然への愛着」も「活動のお土産」として持ち帰ったようでした。

◆主 催:山梨日日新聞社・山梨放送
◆共 催:忍野村、忍野村教育委員会、忍野ユネスコ協会、富士山をきれいにする会

美化ウオークで健康増進を図りながら、自然保護・保全への関心を高める 2022

最終レポート

忍野八海周辺豊かな自然を未来に残そうプロジェクト

REPORT

【TSF!!2022】山梨開催

【世界遺産富士山を守ろう 自然に親しみ、美化活動】

2013年に世界文化遺産に登録された富士山。信仰や芸術の源泉として古くから日本人に愛されてきた霊峰は世界の宝となり、富士山を取り巻く豊かな自然を後世に引き継ぐのは今を生きる私たちの責務となっています。そんな富士山を間近に望む忍野村で6月26日、自然に親しみ美化に取り組む「TOYOTA SOCIAL FES!!」が行われました。

【川や池の水質を調査 ミニ講座で学び深める】

山梨県での同活動は今年で9年目を迎えます。今回は地元の川や池の水質調査と、自然環境について学ぶミニセミナーを、リアルタイムでオンライン配信しながら実施した後、現地参加者が清掃活動に取り組みました。
水質調査では、桂川、忍野八海の湧池など村内4地点で採水した水を調べ、地域住民らの努力で富士山麓の水がきれいに保たれていることを再確認。ミニセミナーでは、都留興譲館高で非常勤講師を務める黒野清信さんが富士山麓の自然などについて解説しました。ミニセミナーの後、現地参加した約90人が「美化ウオーク」に出発。緑豊かな桂川沿いを歩いて自然に親しみながら、ゴミを拾いました。

【人目ない場でゴミ散見 環境保全への協力誓う】

地元住民の清掃活動などが奏功してかコース上にゴミはほとんどありませんでしたが、所々で釣り糸や軍手などが見つかり、人目につきにくい藪からタイヤのホイールなど大きなゴミも見つかりました。
参加者は「身近な地域や自然に親しむ貴重な機会になりました」(20代男性会社員)、「地域の方が普段から富士山麓をきれいに保っている努力を感じ、自分たちも協力していきたいと改めて思いました」(20代男子学生)などと話していました。

【小さな努力の重み実感 「やってみる」意識育つ】

一日の活動で参加者は、富士山麓のきれいな水や豊かな自然が小さな努力の積み重ねで保たれていることを、実体験を通じて学びました。「小さなことでも、自分のできることをやってみることが大切です」。ミニセミナーで黒野さんが呼び掛けた言葉も胸に刻み、豊かな自然を後世に引き継ぐ決意を新たにしていました。

◆主 催:山梨日日新聞社、山梨放送
◆共 催:忍野村教育委員会、忍野ユネスコ協会、富士山をきれいにする会

富士北麓地域の自然を学び、忍野村の自然素材を用いてミニスワッグ作りをしよう! 2021

最終レポート

忍野八海の豊かな自然を未来に残そう

REPORT

【TSF!!2021】山梨開催

【11月28日、富士山麓の自然と触れ合う】

山梨県でのTOYOTA SOCIAL FES!!は11月28日、富士山の麓・山梨県忍野村の森の学習館で、自然素材でミニスワッグをつくるイベント「忍野八海周辺の自然とふれあい、学び、理解を深めよう」を実施しました。コロナ禍のためオンラインをメインに行い、現地の様子が生配信されたオンライン会場で約100人が参加。現地にも地元の子ども達約30人が集まってくれました。

【自然素材でミニスワッグ作りに挑戦】

山梨県での活動は、前身の「AQUA SOCIAL FES!!」から数えて今回で9年目です。今回は、忍野村、忍野ユネスコ協会、富士山をきれいにする会の協力のもと、世界文化遺産富士山の構成資産である忍野八海周辺で採集した花や葉っぱ、木の実などを材料に、ミニスワッグ製作に取り組みました。講師は森の学習館スタッフの菅田順子さんが担当。忍野八海をはじめ富士北麓地域に生息、生育する動植物などについての解説もありました。

【真剣な表情で作業に熱中】

ミニスワッグ作りが始まると子どもたちは真剣な表情。時に菅田さんや忍野ユネスコ協会のメンバー、スタッフに相談したり、出来栄えを自慢したりしながら作業に熱中していました。オンラインの参加者にはビデオ会議システム「Zoom」を使って、会場の様子を生配信。事前に会場と同じ材料や富士山麓に自生する山野草について紹介する冊子、山梨大学との共同研究で作った村産トウモロコシのジュースなどがセットになった「玉手箱」が届けられ、会場の子どもたちと一緒に体験を楽しみました。

【身近な自然に興味津々。匂い、感触も確認】

菅田さんは、「富士山麓の自然への理解、愛着を深めてもらいたい」と、イベント中所々で子どもたちが触っている花や葉っぱ、木の実の特徴や名前の由来などを解説していました。子どもたちは興味深そうに耳を傾け、時には鼻に近づけたり、指先でこすったりして、身近にある自然の「匂い」や「感触」まで確かめていました。「スワッグづくりに使った葉っぱが、よく見るとクリスマスツリーみたいで可愛かった。お家に飾りたい」と笑顔で話してくれた参加者も。

【オンライン活用でアプローチの幅広がる】

新型コロナウイルス感染症の影響で、昨年はイベントの実施を見合わせ、今回は初めてオンラインメインで実施しました。大人数でのごみ拾いなどが難しい一方、離れた場所からでも気軽に参加できることから、県外の参加者が増え、多様な層へ保全意識啓発のアプローチができるなど良い側面もありました。もちろんコロナ禍でも、家で出るごみを減らすなど環境のためにできることはたくさんあります。一人一人が環境保全意識を持ち、小さなことでも「やってみる」を心掛けましょう。

【身の回りの自然知り、保全意識育てよう】

今回の活動を通じて、オンラインと現地で計約130人がミニスワッグ作りに挑戦し、富士山麓の豊かな自然に触れました。2013年に世界文化遺産登録が決定された富士山とその周辺の構成資産は、今や日本だけでなく世界の宝です。だからこそ、一人一人が環境保全意識や自然への愛着を持ち、後世に残していかなければなりません。身近にある花や草には、それぞれ名前があり、特徴があり、中にはいい匂いがしたり、よく見ると面白い形をしていたりするものもあります。まずは身の回りにある自然を知り、大切にしていきたいですね。参加してくださった皆さん、ありがとうございました!

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