SHIGA 滋賀 TOYOTA SOCIAL FES!! Presents 琵琶湖環境学習プロジェクト with 京都新聞

琵琶湖環境学習プロジェクト 2024

最終レポート

船に乗って日本一の湖「琵琶湖」を探索しもっと知ろう!

REPORT
【環境学習船に乗って 琵琶湖を探索】

琵琶湖は多くの動植物が生息するとともに、「近畿の水がめ」として約1450万人の暮らしと産業を支える日本最大の湖です。私たちは、このかけがえのない湖を後世に残し継承していく必要があります。9月8日(日)に開催した「TOYOTA SOCIAL FES‼滋賀会場」では、約100人が参加し、大津港から出港した環境学習船に乗って琵琶湖の環境と、琵琶湖に生育するヨシの保全と活用について学びました。

【琵琶湖に生育する ヨシについて学ぶ】

船内では、ヨシ原の保全事業を行う特定非営利活動法人まるよしの宮尾陽介理事長による「ヨシと琵琶湖」に関する解説や、ヨシ笛奏者の近藤ゆみ子さんが「琵琶湖周航の歌」や小さな生き物のために自分たちができることを考えていこうという想いが込められたオリジナル曲「水鳥たちの戯れ」など5曲を演奏しました。

【ヨシの活用と 保全のサイクルを つくることが大切】

ヨシは、4月に芽が出て、8月に一気に4メートルまで伸び、11月にかけてゆっくり枯れていきます。枯れた後は、人の手で刈り取って焼くことが大切で、刈り取らなくなると翌年の芽が元気に育たなくなります。ヨシは、春から夏にかけて成長する間に根から水中のリンや窒素を吸収し、秋に枯れるまでの間に葉から二酸化炭素を吸収します。また、小さな動物、魚、鳥のすみかにもなるなど、琵琶湖の環境だけでなく生態系を守る役割も担っています。一方、刈り取られたヨシは、以前は屋根など人々の暮らしの中で使われていましたが、今は使われる機会が減ってきています。宮尾理事長からは「ヨシを使っていくことがヨシ原を守ることにつながる。服やコースターにするといった使い方もあり、ヨシの活用と保全のサイクルをつくることが大事」という説明がありました。

【琵琶湖を 守っていくために私たちが できることを考える】

船内でヨシについて学んだあとは、デッキに出て琵琶湖を観察しました。当日朝に刈り取られたヨシに触れる機会もあり、参加者からは「ヨシは知っていたけれど、実際に触るのは初めてだった」「一つのことであっても自分たちが環境に対するアクションを起こせば、それが全体の流れにつながっていくと感じた」という声がありました。私たちの生活と密接につながっている琵琶湖。今回、ヨシについて学ぶことを通して、琵琶湖の水環境や生き物のために私たちができることを考えるきっかけになればと思っています。


◆主催:京都新聞
◆共催:琵琶湖汽船
◆協力:特定非営利活動法人まるよし
◆後援:滋賀県

人々のくらしを豊かにする琵琶湖をより身近に感じよう 2023

最終レポート

琵琶湖の環境について学び、保全しよう

REPORT
【琵琶湖の環境について 学び、保全しよう】

400万年という長い歴史を持つ古代湖であり、日本最大の湖である琵琶湖。「近畿の水がめ」ともいわれており、約1450万人の暮らしを支えています。10月28日(土)に草津市の滋賀県立琵琶湖博物館で開催した「TOYOTA SOCIAL FES!!」では、約100人が参加し、学芸員の方と、はしかけグループ森人(もりひと)の皆さんから、琵琶湖と森林の関係について学びました。

【豊かな森林が 琵琶湖を育む】

滋賀県の森林は県面積の約1/2、琵琶湖は約1/6を占めており、豊かな森林が琵琶湖を育んでいるといえます。学芸員の美濃部さんによる「琵琶湖と森のつながり」のお話の中では、森林は水を蓄える、二酸化炭素の吸収、土砂崩れの防止、人々にやすらぎや癒やしを与えてくれるといった役割を持っており、適切に管理していくことが必要だと説明がありました。

【樹冠トレイルと 「びわ博の森」で ミッションに挑戦】

「びわ博の森」と樹冠トレイルを散策しながらのクイズラリーでは、縄文人が食べていたといわれるイチイガシのドングリを拾ったり、ドクダミの匂いをかいでみたり、メタセコイアの化石の葉と生きている葉を見比べてみたり、9つのミッションに挑戦。はしかけグループ森人の皆さんから出題されるクイズに答え、解説を受けながら、森林への理解を深めました。参加者からは「子どもたちもすごく楽しく体験でき、木や葉っぱ一枚一枚に色々な特徴があることが知れ、貴重な体験になった。これからの生活でもゆっくりと木を観察してみたい」といった感想が寄せられました。

【未来につながる 森林の循環】

森林を知るためには、実際に行ってみることや、木製品を使ってみることが大切です。県産木材「びわ湖材」を使用した製品にはロゴマークが表示されています。森林は持続可能な資源といわれており、大きく育てた後は伐採して木材として使用し、新たに植樹をして育てていくという50〜100年をかけた森林の循環をつくっていきます。今回の取り組みを通して、琵琶湖だけではなく、その琵琶湖を育んでいる森林についても目を向けて大事にしていくきっかけになればと思っています。今の私たちの活動が未来につながっていきます。

◆主 催:京都新聞
◆共 催:滋賀県立琵琶湖博物館
◆後 援:成安造形大学

琵琶湖のヨシを通じて持続可能な社会の在り方を学び、行動するきっかけをつくる 2022

最終レポート

水環境や生態系を守るヨシの役割を学び、保全しよう!

REPORT
【ヨシの役割を学び、 保全しよう】

琵琶湖のヨシ原は鳥や魚類の生息場所であり、湖岸の浸食防止、水質保全といったことに役立っています。ヨシ原の広さは、湖岸の埋め立てなどで一時期は減少傾向にありましたが、最近は少しずつ回復してきています。11月26日(土)に淡海環境プラザ(草津 市)で開催したTOYOTA SOCIAL FES!!滋賀会場では、約40人が参加しました。

【健全なヨシ原の保全には 「人の手を加える」 ことが必要】

前半は座学を実施。ヨシは春に芽吹き、夏頃には人間の身長を超えるくらいの高さに成長し、大きいものは4メートルほどになります。秋になり茶色に色が変わると刈り取りを行います。その後、ヨシ原を焼くことで、翌年にはきれいでまっすぐな良いヨシがとれるようになるとともに、ヨシの成長不良の原因となっているヤナギなどの木が生えづらくなり、ヨシが芽生える環境を整えることができます。

【クリスマス スワッグ作りを体験】

ヨシの役割は大きく三つあります。一つ目は、隠れ場所や餌場になるため、多くの生き物のすみかになります。それはニゴロブナやオオヨシキリといった貴重な生き物を守ることにもつながります。二つ目は、すだれや屋根の材料になるなど人間の暮らしに役立っています。三つ目は、水中に栄養が多くなりすぎると水が汚くなりますが、ヨシが栄養を吸い上げることで琵琶湖の水をきれいに保つことに貢献しています。実際に琵琶湖岸で観察を行い、ヨシに触れる機会もありました。プログラム後半は、刈り取って乾燥させたヨシに、松ぼっくりやリボンなどを飾り付けして、壁に掛けられるクリスマススワッグ作りを行いました。

【ヨシと琵琶湖の 環境保全を考える きっかけに】

参加者からは「ヨシについてあまり詳しく知らなかったが、学び直しができてよかった」「実際にヨシを観察したり、スワッグ作りができて楽しかった」「学んだことを伝えていくことが大事」といった声が上がっていました。琵琶湖の水環境や生態系を守るとともに、人々の暮らしに役立つヨシ。昔から人々はヨシ原に手を加えながら、共生してきました。座学の中でも、未来の琵琶湖も命いっぱい輝く湖でありますように、とのお話があり、今回の取り組みを通して「ヨシと琵琶湖の環境保全」を考えるきっかけになればと思っています。

◆主 催:京都新聞
◆共 催:公益財団法人 淡海環境保全財団

人々のくらしを支える琵琶湖を未来に残していこう 2021

最終レポート

クイズに取り組み琵琶湖の自然を学ぼう!

REPORT

【TSF!!2021】滋賀開催

【琵琶湖博物館から初のオンライン開催!】

滋賀県でのTOYOTA SOCIAL FES!! は12月5日(日)、滋賀県草津市にある琵琶湖博物館にて、「人々のくらしを支える琵琶湖を未来に残していこう」をテーマに初のオンライン開催!約100人が参加してくれました。

【館内ミニツアーとクイズで琵琶湖について学ぶ】

第1部は学芸員の芳賀祐樹さんが、琵琶湖の歴史やそこに住む生き物について、博物館にある展示をもとに紹介。館内を歩きながら魚が泳ぐ様子などをリアルタイムで中継し、オンラインミニツアーを行いました。第2部は学芸員の亀田佳代子さんが、琵琶湖の生き物の中でも、水鳥や冬にやってくる渡り鳥について、クイズを交えながら解説しました。

【400万年もの歴史を持ち、数多くの固有種が生息】

日本最大の湖である琵琶湖は400万年という長い歴史を持つ古代湖で、2000種以上の生き物が生息しています。芳賀さんからは「琵琶湖が今の形になったのはだいたい40万年前で、長い年月の中で固有種が生まれました。一番大きい魚は全長1mを超えるビワコオオナマズ。博物館にある水槽には、琵琶湖にいる魚のほとんどが展示されています」というお話がありました。ミニツアーでは、アユやビワマス、滋賀県の郷土料理である鮒(ふな)寿司の材料となるニゴロブナなどの魚を紹介しました。

【滋賀県に生息する鳥類の半数以上がいる琵琶湖】

琵琶湖には39種97,345羽(2021年1月時点)の水鳥がいます。亀田さんが、1年中見ることができるカワウや県鳥のカイツブリ、冬の訪れを告げる渡り鳥であるコハクチョウなどについて写真や映像で解説しました。「この鳥の名前は?カワウが一日に食べる魚の量は?」といったクイズも出題。画面に投影された選択肢の中から、「手を挙げる」機能を使って参加者に回答をしてもらいました。参加されていた皆さんはどのくらい正解できましたか?ちなみにカワウが一日に食べる魚の量は、自分の体重の1/4もある約500gです。

【MIRAIによる給電デモを実施】

博物館でのプログラム終了後は、MIRAIを使用して給電デモンストレーションを実施。車の電気を使い、ホットプレートで焼きそばを作ったり、スマホを充電する様子をお伝えしました。災害時など、もしものときにどうやって使うかを少し知ってもらえたかと思います。

【琵琶湖の環境を守っていくために】

多くの水鳥が住む琵琶湖などの湿地は、「ラムサール条約」という世界的な取り決めで自然環境の保全が図られています。琵琶湖は定期的に2万羽以上の水鳥を支える湿地という基準を満たし、1993年に初めて条約に登録され、2008年に西の湖が拡大登録されました。また、プログラムの中で「琵琶湖の水は1450万人の人が使っています」というお話もありました。今回のプログラムが、生き物だけでなく人々の生活を守っていくためにも、琵琶湖の環境について考えるきっかけになればと思っています。ご紹介できたのは琵琶湖についてのほんの一部です。さらに詳しく知りたい方はぜひ一度、琵琶湖博物館に行ってみてくださいね。
次回は現地でお会いできるのを楽しみにしています。参加してくださったみなさん、ありがとうございました!

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