未来へ残そう沖縄の自然
街なかマングローブで環境を学び、保全しよう!

【漫湖の自然や生き物について学ぼう】
身近な地域の自然を学ぶ「TOYOTA SOCIAL FES!!」の二回目の活動が10月26日、漫湖水鳥・湿地センター(豊見城市)を拠点に開催されました。「街なかマングローブで環境を学び、保全しよう!」をテーマに子どもから大人までの40人が参加。漫湖の自然環境や漂着ゴミの問題を学んだほか、水鳥やマングローブ林、漫湖にすむ生き物の観察を楽しみました

【水鳥たちの楽園「漫湖」ラムサール条約登録湿地】
漫湖水鳥・湿地センター周辺には、ラムサール条約に登録された湿地「漫湖」があります。漫湖は海・川・陸が接する場所で、泥干潟、マングローブ林などの異なった環境が隣り合って分布し、多様て豊かな自然を作り出しています。また、水鳥たちの楽園とよばれるほど、多くの水鳥がみられます。シギ・チドリ類をはじめとする170種以上の鳥類が観察され、クロツラヘラサギなど世界的にも数が少ない貴重な鳥もやってきます。

【トントンミーやシオマネキを観察 目に付く漂着ゴミ】
参加者は木道や漫湖南岸の遊歩道からメヒルギ、ヤエヤマヒルギのマングローブや、沖縄でトントンミーの通称で知られるミナミトビハゼ、ベニシオマネキなどの底生生物、ダイサギやハマシギなどの野鳥を観察しました。植栽場所に向かう途中の漫湖河岸には、ペットボトルや空き缶、プラスチックの袋など漂着ゴミが目に付き、「けっこう、ごみがある」などの声が上がりました。参加者は路上のゴミが河川や水路から流れ、海へたどり着き、海洋汚染につながっていることを学び、ごみの分別や削減、環境保全について意識を高めました。

【自然を守るのは私たち一人一人に行動から】
身近な地域の中に、豊かな自然が息づき、多様な生態系が広がっていることを知ることができました。一方で、その傍らには誰かが捨てたであろうゴミが、あちこちに散乱している実態も目の当たりにしました。高校3年生の中曽根碧さん(18)は「漫湖は生態系が豊富でたくさんの生き物を見ることができました。地域の方がごみを回収し、地域のみんなで自然を守っているんだと感心しました。私も自然を守ることに携わりたいと思います。参加して良かったです」と話していました。私たち一人一人が意識し、行動して豊かな漫湖の生態系を守り、次世代へとつないでいきましょう。

◆主催:特定非営利活動法人おきなわ環境クラブ
◆後援:豊見城市、那覇市
◆協力:沖縄タイムス社
未来の子どもたちへ残したい沖縄の環境を保全する
サガリバナとホタル観察の夕べ

【都会に残る豊かな 自然について学ぼう!】
今年も身近な自然について学ぶTOYOTA SOCIAL FES!!を開催しました。第1回は7月8日、「サガリバナとホタル観察の夕べ」をテーマに那覇市の末吉公園で行い、子供から大人まで70人が参加しました。懐中電灯を持った参加者たちは、ライトアップされたサガリバナと薄暗い森の中で輝くホタルの生態について学びました。

【5グループに分かれて サガリバナとホタルを観察】
末吉公園は都会にありながらも、19ヘクタールある敷地のほぼ全域が県の鳥獣保護区特別保護地区に指定されています。公園内には、亜熱帯植物が200種類以上広がっており、沖縄気象台が全国一早い桜の開花を告げるヒカンザクラの標本木もあります。
参加者たちは5グループに分かれて、おきなわ環境クラブのガイドに先導してもらいながら約2キロのコースを散策しました。

【甘いにおいのサガリバナ フワフワと漂うホタル】
サガリバナは夏の風物詩で、日が暮れる頃に花を咲かせ、夜明けには散ってしまう幻想的な花です。同公園内では6月末から11月まで咲き、白やピンクだけでなく、赤い花を咲かせ、甘い香りを放ちます。
サガリバナを観察した場所から、約15分ほど離れたところにある薄暗い森に入るとホタルの光が参加者を迎えてくれました。懐中電灯の光をホタルが嫌うので、赤いフィルムを巻いて使用しました。薄い緑の光を帯びながらゆっくり飛ぶオキナワスジボタルや、足元で黄色く光るクロイワボタルなど3種類のホタルを観察しました。参加者からは「イルミネーションみたいでとてもきれい」と自然の光を楽しんでいました。

【自然を守るのは私たち 生物の影響を考えて行動しよう】
観察を通して、ホタルやサガリバナを守るためには、私たちがきれいな水を維持し、無駄な光(エネルギー)を出さないことが重要だと学びました。ホタルは、昔はよくきれいな川の近くで見ることができましたが、いまではホタルを観察できる場所が限られてきています。私たちがそこで暮らす生物への影響などを考える必要があり、沖縄には、そこでしか生きていけない固有種も数多く存在しております。次世代にもこの豊かな自然を引き継ぐためにも、みんなで守っていきましょう。

◆主催:特定非営利活動法人 おきなわ環境クラブ
◆後援:那覇市、那覇市教育委員会
◆協力:沖縄タイムス社
未来の子どもたちへ残したい沖縄の環境を保全する
街なかマングローブで環境を学び、保全しよう!

【マングローブ林には、 どんな生き物がいるのかな?】
2年ぶりの開催となるTOYOTA SOCIAL FES !!が11月5日に開催され、県内で第2回目の活動となる今回は「街なかマングローブで環境を学び、保全しよう!」をテーマに那覇市の漫湖水鳥・湿地センター周辺で、水鳥やマングローブ林の観察、植栽活動を行いました。
青空の下、子供から大人まで約84人が参加し、身近にある自然について学び、触れあいました。

【ラムサール条約に登録 水鳥たちの楽園】
漫湖水鳥・湿地センターの周辺には、ラムサール条約に登録された湿地「漫湖」があります。漫湖は、海水と淡水が混ざり合う汽水です。約11 haのマングローブ林が広がっており、魚やカニなどたくさんの生き物が生息しています。また、それらをエサとする鳥たちが170種類以上も集まってくるので「水鳥たちの楽園」とも呼ばれる豊かな自然があります。

【双眼鏡で水鳥を観察 クワンソウ植栽も】
参加者たちはグループに分かれて、活動を行いました。漫湖を見渡せるとよみ大橋では、双眼鏡を使ってマングローブの上で休息するアオサギ、泥の中から顔を出すトントンミーを観察しました。近くの遊歩道ではスコップを手に穴を掘り、クワンソウの苗を植栽しました。また歩いていると、有毒な植物「ホシアザミ」や「ミフクラギ」が自生している場所がありました。海岸沿いでは、マングローブ林の根っこにお菓子の袋や空のペットボトルなどが漂着しているのが目に付きました。参加者は「私たちがゴミを投げ捨てることで、そのゴミが流れていき、自然破壊につながる」と環境保全の意識を高めました。

【豊かな自然 次世代へつなごう】
活動を通して、漫湖には、たくさんの生き物がすむ豊かな自然が広がっていることがわかりました。しかし、その傍らには誰かが捨てたであろうゴミがあちらこちらに散乱していました。誤ってゴミを飲み込んで窒息するなど、被害を受けるのは、そこにすむ生き物たちです。自然環境を守るのも壊すのも私たち人間です。身近にある自然に関心を持ち、行動を続けることで、緑豊かなマングローブ林で鳥たちが羽根を休める光景が次世代に受け継がれます。これからも「水鳥の楽園」と呼ばれる漫湖を、みんなの力で守っていきましょう。

◆主催:特定非営利活動法人おきなわ環境クラブ
◆後援:那覇市、豊見城市
◆協力:沖縄タイムス社