魚(うお)多し 諏訪湖を取り戻そう!
諏訪湖のヒシを回収しよう!

【諏訪湖のヒシを除去し 生態系のバランス保つ】
信州を代表する湖・諏訪湖は近代以降、時代の移り変わりとともに湖水の環境も大きく変化してきました。現在は水草のヒシが増殖し、他の生物の生育や漁業の妨げになっていることが大きな問題です。TOYOTA SOCIAL FES!! in長野では、増えすぎたヒシを取り除くことを中心に、諏訪湖の生態系のバランスを取り戻す活動に取り組んでいます。

【小学生~70代の約90人 水質と環境の変化を学ぶ】
梅雨のさなかの7月6日、心配されたお天気は薄曇りで、暑さも多少和らぐ好コンディションになりました。小学生から70代まで、幅広い年齢層の約90人が参加。作業の前に行われた学習会では、信州大理学部湖沼高地教育センター諏訪臨湖実験所の宮原裕一教授が、ヒシが発生するようになった経緯を説明し、「ヒシが水中の酸素不足の一因になっており、これを取り除くことは諏訪湖に住む生物を守ることにつながる」と話しました。

【抜いたヒシの重さに 諏訪湖への関心深まる】
諏訪湖ではNPO法人諏訪市セーリング協会が用意した船に参加者が数人ずつ交代で乗り込み、船上から湖面に浮いたヒシをたぐり寄せ、手で巻き取るように抜いていく作業をしました。水を含んだヒシは想像以上に重く、なかなかの重労働。この日初めて参加したという伊那市の大学生、高橋優里さん(19)と高校生の咲紀さん(17)姉妹は「どんなに抜いても終わらない、という感じでしたが、楽しかったですよ」と笑顔を見せました。小学生のころから諏訪湖の水質を調べていたという2人は「こういう作業をしたことで、より諏訪湖に関心が深まりました」といいます。

【2年ぶり作業に充実感 「もっと広がればいいな」】
昨年は悪天候のため学習会のみの開催になったので、この日は2年ぶりのヒシ取り作業になりました。およそ1時間半の作業で取れたヒシは、約850㌔。蒸し暑さの中で汗を流した皆さんの表情には、疲れとともに充実感も見えました。とはいえ、広い諏訪湖にはまだヒシがいっぱい。「これが手に負えないってやつか…」。それでも、たくさんの人が関わりながら、少しずつ取り除いていくことで、諏訪湖の環境は改善していくのです。「こういう取り組みにもっと多くの人が参加できるといいね」と、これからの活動の広がりに期待する声が、作業を終えた皆さんから多く聞かれました。

◆主 催:信濃毎日新聞社
◆共 催:諏訪市
◆後 援:長野県
◆協 力:NPO法人諏訪市セーリング協会、下諏訪町連合婦人会
私たちの諏訪湖が美しくあり続けるために、私たちの手で生態系のバランスを取り戻そう
諏訪湖のヒシを回収しよう!

【諏訪湖のヒシを除去し 生態系のバランス保つ】
信州を代表する湖・諏訪湖は近代以降、時代の移り変わりとともに湖水の環境も大きく変化してきました。現在は水草のヒシが増殖し、他の生物の生育や漁業の妨げになっていることが大きな問題です。TOYOTA SOCIAL FES!! in長野は、諏訪湖の生態系のバランスを取り戻す活動に取り組み、今年で11回目を迎えました。

【天候の影響を受けて 湖上での作業はできず】
今年は7月1日に開催。前日に強い雨が降り、当日も朝から降ったりやんだり。諏訪湖は波も高かったことから、船上での作業は難しいと判断して、ヒシ取り活動は中止になってしまいました。そのため、今回の活動は諏訪市の日帰り入浴施設「すわっこランド」での勉強会のみに。それでも、県内各地から約70人が参加しました。勉強会に先立ち、この活動を共催する諏訪市の金子ゆかり市長があいさつ。「標高759メートルという高原の湖・諏訪湖を中心とした、人と生きものたちが共存できる街をさらに美しくするために多くの方の協力をいただき、うれしく思います」と参加した皆さんに謝意を伝えました。

【学習会を通し諏訪湖の 環境の変化を学ぶ】
学習会では、信州大理学部湖沼高地教育センター諏訪臨湖実験所の宮原裕一教授から、諏訪湖の環境について話を聞きました。高度経済成長期には生活排水の流入などで汚濁が進んだ諏訪湖の水質は、下水道整備をはじめとした対策で大きく改善。2000年代の中頃からヒシが増え始め、水中は酸素が少なくなって生物がすめない環境になっている、と宮原教授は説明。その一方で「ヒシなどの水草が減ると、かつてのようにアオコが増える可能性がある。だから、環境を守る活動はバランスを取って行う必要があります」と話し、参加した皆さんは大きくうなずいていました。

【身近な諏訪湖のことに 関心を持ち続けたい】
「本当は諏訪湖で作業するつもりで気合いを入れていたんですが…」と話したのは、茅野市、塩尻市、松本市から来たという20代の会社員女性3人。それでも、この日の宮原教授の講演は驚くことが多かった、といいます。「身近な湖すぎて、湖面いっぱいに茂っているヒシが環境にどんな影響を与えているのか、ほとんど知らなかった。これからも関心を持ち続けて、次は作業をしてみたいです」と、次の機会を楽しみにしているようでした。

◆主 催:信濃毎日新聞社
◆共 催:諏訪市
◆後 援:長野県
◆協 力:NPO法人諏訪市セーリング協会、下諏訪町連合婦人会
私たちの諏訪湖が美しくあり続けるために、私たちの手で生態系のバランスを取り戻そう
諏訪湖のヒシを回収しよう!

【諏訪湖のヒシを除去し 生態系のバランス保つ】
信州を代表する湖・諏訪湖は近代以降、時代の移り変わりとともに湖水の環境も大きく変化してきました。
現在は水草のヒシが増殖し、他の生物の生育や漁業の妨げになっていることが大きな問題です。TOYOTA SOCIAL FES!! in長野では、増えすぎたヒシを取り除くことを中心に、諏訪湖の生態系のバランスを取り戻す活動に取り組んでいます。

【暑さの中約70人参加 水質改善するも道半ば】
今年は7月2日に開催。当日は諏訪市の気温が34度を超え、この時期としては大変な暑さの中、県内の約70人が参加しました。同市の金子ゆかり市長は、6月に諏訪湖で初のトライアスロン大会があったことに触れ、「かつては〝汚れた湖の代名詞〟でしたが、一人一人の思いと努力の積み重ねで水質がよくなってきました」とあいさつ。学習会では、信州大理学部湖沼高地教育研究センター諏訪臨湖実験所の宮原裕一教授から、ヒシが発生するようになった経緯や、ヒシが水中の酸素不足の一因になっていることを学びました。

【船上から除去作業 「清掃できた」実感も】
諏訪湖では8隻の船に4人ずつ交代で乗り込みました。船上から湖面に浮いたヒシをたぐり寄せ、手で巻き取るように抜いていく作業は、暑さと重さでなかなかハード。参加した長野市の会社員小野優真さん(23)は「作業した範囲はきれいになって、わずかだけれど『清掃できた』という実感が持てました」。同市の会社員碓井綾乃さん(22)は「茎が長くて引っ張るのが大変でした。洗剤を使い過ぎないなど、きれいな水を守るために普段からできることをやりたい」と話していました。

【3年ぶりのヒシ取り 「また来年も…」】
この日の作業で取れたヒシは、約760キロ。過去の同様の作業では、もっと多くのヒシが取れていましたが、暑さで大幅に作業時間が短縮されたことを考えると、これが精いっぱいでした。作業をした場所の周辺にはまだところどころヒシが残っており、参加した皆さんの中には「もう少し取りたかったな」と残念そうな表情を見せた方もいましたが、ヒシの除去という作業には、終わりはありません。「また来年も…」。3年ぶりに行われた諏訪湖のヒシ取りは、参加した皆さんの心の中に、活動を続けていきたい、という思いを改めて強くしてくれたようでした。

◆主 催:信濃毎日新聞社
◆共 催:諏訪市
◆後 援:長野県
◆協 力:NPO法人諏訪市セーリング協会、下諏訪町連合婦人会
私たちの諏訪湖が美しくあり続けるために、私たちの手で生態系を守ろう
諏訪湖でボートに乗り浮遊ごみを集め、湖岸清掃をし環境美化に取り組もう!

【TSF!!2021】長野開催
【晴れ渡る諏訪湖で、湖上や湖岸のごみ拾い】
長野県でのTOYOTA SOCIAL FES!!は11月6日(土)、諏訪市にて諏訪湖の水環境についての学習会と、湖上・湖岸のごみ拾いを行いました。現地には約60人が参加してくださり、今回は学習会のオンライン配信も併せて実施。快晴で気温も16度近くまで上がる暖かさの中、ボートに乗ったり湖周を歩きながら、丁寧にごみを拾いました。

【3年ぶりに実際の作業 諏訪湖の美化に喜び】
諏訪湖での活動は、2012年にAQUA SOCIAL FES!!が始まって以来続いています。これまでは主に諏訪湖に繁茂する水草ヒシの除去や、諏訪湖の水の源でもある霧ヶ峰高原で外来植物オオハンゴンソウの除去を行ってきました。信州の人々が愛する諏訪湖の美化に貢献したい―。そんな思いから、参加を希望してくださる方は毎年多く、中止になった昨年は「残念だ」という声が多数寄せられました。2019年も台風の影響で作業ができなかったため、実作業は3年ぶり。久しぶりの開催に「また戻ってきたぞ」と、張り切る人の姿もありました。

【上流部に住む人々の責任を考えた学習会】
諏訪湖に面した温泉入浴施設「すわっこランド」で行われた開会式では、NTPトヨタ信州株式会社の吉越潔常務取締役がTOYOTA SOCIAL FES!!の理念を説明。「この信州からも未来に向け、豊かな自然環境というすてきな贈り物をしましょう」と呼びかけました。続いて行われた学習会では、下諏訪町諏訪湖浄化推進連絡協議会理事で全国川ごみネットワーク理事の小口智徳さんが「海なし県から考える海洋ごみ」と題して話し、海洋生物への影響が大きいプラスチック製品の削減を、といった訴えに、参加者は熱心に耳を傾けました。

【生活の中で出てきたごみに改めて驚き】
作業は、すわっこランドをスタートし、ボートに乗るグループと湖岸で作業するグループに分かれました。ボートは、数百メートル離れた船着き場で拾ったごみを下ろし、作業に当たるメンバーを替えてまた湖上へ。乗船しない人たちは湖岸の作業に当たり、最終的には全員が両方の作業を行いました。集まったごみは、合わせて約60キロ。中でも食品のトレーやペットボトル、ビニール袋、壊れたサンダルなど、プラスチック製品が多いことに、参加者は改めて驚き、「やはりプラスチックそのものを減らさないとだめなのかな」といった感想も聞かれました。

【頻発する気象災害 役立つのは心と給電車両】
諏訪地方では今年、夏の豪雨で土石流災害が発生。深刻な被害が出ました。気象変動に起因する災害が頻繁に起きるのは、地球温暖化の影響もあると言われます。この日の活動が、すぐにその解決につながるわけではないけれど、身近な自然を大切にしたい、という思いが積み重なれば、悲惨な災害も防げるはず。参加した皆さんは、作業を通してその意識を高めることができたのではないでしょうか。災害が頻発する中では、いつ自身が被災者になるか分かりません。いざというとき、自動車が家庭用電源として使えるという知識は、とても役立ちました。

【温かい「協働の輪」が持続可能な社会の鍵に】
そろそろ10年になろうかという諏訪湖での活動。これは、一人一人の皆さんの思いがもちろん大事なのですが、諏訪市や関係団体の方々、たくさんの人の力をお借りして実施しています。ともに汗を流し、意識を高め、同じ未来を見通す…。そんな「協働」が、活動を持続させ、集う人々に「また参加したい」と思っていただける力になっているのではないでしょうか。「持続可能な社会」を実現させるためには、豊かな自然環境を保全することとともに、こうした温かい人の輪を大切にしていきたいですね。参加してくださったみなさん、ありがとうございました!
