MIYAGI 宮城

深沼海水浴場クリーンプロジェクト 2025

最終レポート

ビーチ清掃とワークショップを通じて海洋ゴミや環境問題について考えよう

REPORT
【再生した海水浴場で清掃活動に挑戦】

仙台市唯一の海水浴場として長年親しまれてきた深沼海水浴場は、2011年の東日本大震災による津波被害の後、長らく遊泳禁止が続いていました。昨年夏に14年ぶりに再開し、かつての姿を取り戻しつつあります。10月4日に実施された本プロジェクトでは、市内外から親子連れなど約100名が参加。紙芝居でカーボンニュートラルへの理解を深めた後、環境サークル「海辺のたからもの」の代表・畠山紳悟さんからレクチャーを受け、さっそく浜辺の清掃活動に取り組みました。

【砂浜に散らばるゴミをみんなで回収!】

深沼海水浴場は比較的大きなゴミが流れ着きにくいと言われており、一見するときれいな砂浜が広がっています。しかしよく見ると、細かく砕かれたプラスチックやガラス片、ちぎれた漁網などが細かな砂の間から見え隠れ。中にはペットボトルのふたや使用済み花火など、ポイ捨てによるゴミも散乱しており、参加者たちが持つゴミ袋の中は50分間でいっぱいになりました。「どこから来たんだろうと思うようなゴミがたくさんあった」という声も聞かれ、世界中の海を漂う海洋ゴミ問題に対する関心も高まっていたようです。

【地域によって異なるゴミの種類と量】

清掃活動の後は、近くの全天候対応型施設「プロスペクトフィールド」へ移動し、回収したゴミの種類を確認。特に多かったのは、カキの養殖で使用される「豆管(まめかん)」と呼ばれるプラスチック製のパイプです。「カキ養殖が盛んな宮城の海には豆管が非常に多く漂着します」と畠山さんが解説してくれた通り、ほとんどの参加者が拾っていました。また、プラスチックの原料となるレジンペレットと呼ばれる粒も多く流れ着くことを学びました。拾ってきたゴミについて考えを深めた後は、そのゴミを使ったツリーづくりに挑戦。豆管をビーズのようにつなげて装飾したり、空き缶やペットボトルなどをボンドで貼り付けたりしました。

【宮城のきれいな海を次世代につなぐために】

海洋プラスチックゴミの問題は世界的にも深刻化しています。仙台市から参加した女性は「目の前のゴミをただ拾うだけでなく、なぜこうした活動をしなければならないのかということにも目を向けていきたい」と、海洋環境の保全と海水浴場での清掃活動について想いを新たにした様子。よりよい未来をつくるため、これからも地域の人たちと一緒に活動を続けていくことが重要だということを、参加者それぞれ実感していました。

◆主 催:河北新報社
◆協 力:海辺のたからもの
◆企画制作:河北新報社営業局

広瀬川の生物多様性保全プロジェクト 2024

最終レポート

広瀬川を魚が自由に行き来できるようにしよう

REPORT
【市民の生活を支える広瀬川の生態系】

仙台市中心部を流れる広瀬川は、全長約45キロメートル、流域面積411平方キロメートルの一級河川。山形県に隣接する関山峠を水源とし、多くの支流に枝分かれしながら、仙台市民の生活を古くから支えてきました。上流部にはイワナやヤマメ、中流域にはアユやウグイのほか、街中では珍しいカジカや、シーラカンスよりも古いとされる生きた化石・スナヤツメなど、実に多様な生態系を保持しています。

【都市河川ならではの宿命「堰(せき)」が生態系を崩す?】

10月14日に実施された今回のプロジェクトでは親子連れなど約50名が参加。仙台市青葉区の仙臺緑彩館で宮城教育大学の棟方有宗准教授(魚類学)による講座が開催され、広瀬川の特徴や、魚が通るための道の整備の重要性について解説を受けました。棟方准教授によると、広瀬川ではかつて、サケの産卵を観察することができたといいます。しかし現在はほとんど見ることができません。要因の一つに、都市河川ならではの宿命が挙げられると棟方准教授。「都市河川に欠かせないのが、流水を制御するために設けられる〝堰〟と呼ばれる構造物で、広瀬川には四ツ谷堰、北堰、愛宕堰、郡山堰の4つが設置されています。そしてこれらの設備が、サケを含む多くの魚類の往来を妨げてしまっているのです」。

【魚の遡上を手助けする魚道の整備に挑戦!】

そこで棟方准教授が全国に先駆けて実施したのが、堰に魚の通り道「魚道」を整備する取り組みです。講座の後、参加者は仙臺緑彩館から15分ほど歩いたところにある国内最初の切欠き魚道がある竜ノ口沢に移動し、広瀬川中流部への注ぎ口に設置された堰堤(えんてい)に魚類が遡上しやすい環境が整えられていることを確認。大雨などでできた、魚の行き来を阻害する川底の落差を解消する作業に取り組みました。仙台市太白区から来た男性は「川底への石積みなどを通し、魚の生息に適した環境や広瀬川の特徴について学ぶことができました」と話していました。

【一つ一つの川の保全が地球の未来を救う】

サケやヤマメなどの魚が上流部に遡上できなくなると、川の上流の資源が枯渇し、生態系を崩す要因になってしまいます。良い河川を守るためには水量が保たれることに加え、川全体の新陳代謝を高めるための多孔性と、魚類が行き来できる導線が不可欠であることを学んだ参加者たちは、今回の活動が広瀬川の保全につながることを実感。ゆくゆくは地球全体の環境保全につながる可能性もあり、期待に胸を膨らませていました。

◆主 催:河北新報社
◆協 力:カワラバン

水辺をきれいにしながら環境について学ぼう! 2023

最終レポート

海水浴場をキレイにして環境や町の歴史を学ぼう

REPORT
【ゲストと一緒に 海岸をきれいに】

海水浴シーズンが終わった9月2日、夏の厳しい暑さが残る中、170名を超える参加者が菖蒲田海水浴場に集まりました。目的は、日頃からクリーン活動に取り組むSEVEN BEACH PROJECTのみなさんと一緒に海岸清掃を行うため。吉本興業所属のお笑い芸人「バクコメ」によるコントや、「BOOM SENDAI」のダンサーたちによるダンスアクティビティなどのお楽しみも交えながら、海洋環境について考えました。

【海岸ゴミの正体は 大量のプラスチック!】

海岸を汚してしまうゴミは主に2種類あります。一つは海水浴客らによる持ち込みゴミ。もう一つが、世界中の海に捨てられ、流されてきたプラスチックなどです。特に菖蒲田海岸には、カキの養殖で用いられる「まめ缶」と呼ばれるポリエチレン製のパイプや、社会問題化しているマイクロプラスチックなどが多く流れ着きます。

【3つのエリアに 分かれてゴミ拾い】

参加者たちは3つのグループに分かれてさっそく海岸へ。砂浜に埋もれたまめ缶やプラスチックゴミを中心に拾い集めました。仙台市泉区から来た男性は「普段は砂浜に意識を向けることがないから、プラゴミの多さに驚いた」といいます。ザルを使って砂をふるいにかけると、マイクロプラスチックの粒も見付けることができました。バクコメの半澤弘貴さんもその量に驚いた様子。「菖蒲田は県内でもきれいな砂浜だけど、正直きりがない。もっと多くの人に参加してほしい」と活動に期待を寄せています。また、自身も市内でゴミ拾い活動をしている秀作さんは「拾う人の気持ちが分かるとごみを捨てることもなくなる。一人ひとりの意識の変革が大切」と語ってくれました。

【一人ひとりの行動で 海の未来は変えられる!】

世界では毎年約800万トンものプラスチックごみが海に流出していると言われ、深刻な社会問題となっています。しかもゴミとして海岸に打ち上げられるのはごく一部。ほとんどはマイクロプラスチックとして世界中の海に散逸しています。
そんな中、2023年6月に海辺の持続的な発展をめざす国際環境認証「ブルーフラッグ」を取得した菖蒲田海水浴場。今回のビーチクリーン活動は、世界基準を満たしている美しい海岸を未来につなげていくためにはどうしたら良いか、参加者一人ひとりが考えるきっかけとなったようでした。

◆主 催:河北新報社
◆協 力:SEVEN BEACH PROJECT、みやぎ海岸美化協議会、BOOM SENDAI

海岸公園冒険広場の「みどり」を豊かにする 2022

最終レポート

被災沿岸部の環境を学び、その再生のお手伝いをしよう!

REPORT
【みどりの生育を妨げる 下草除去をお手伝い】

仙台市にある海岸公園冒険広場では、津波で失われたみどりを再生させるためさまざまな活動が行われてきました。一方、最近では植樹した樹木の周囲に増えた雑草などの課題に直面しているといいます。

そこで8月20日に開催されたのが、宮城県で3年ぶりとなる「TOYOTA SOCIAL FES!!」です。約60名の参加者が、広場内の除草作業に精を出しました。

【小学生たちの 思いつながる2つの杜】

東日本大震災で甚大な被害を受けた仙台東部沿岸地域のみどりを再生させるために始まった「ふるさとの杜再生プロジェクト」。冒険広場では2018年に大規模な植樹会が行われました。今回活動の中心となったのは、このとき仙台市立六郷小学校と福島県只見町立朝日小学校の6年生たちが植樹した「交流の杜」と、仙台市立七郷小学校の子どもたちが植樹した「七郷の杜」。参加者は防災林の再生に向けた活動の説明を受けた後、二つのグループに分かれて除草作業に取り組みました。

【みんなで協力すれば 作業はあっという間】

はじめはみんな手探り状態でしたが、慣れてくると徐々に作業スピードもアップ。公園を管理する東洋緑化株式会社の担当者は「あっという間にきれいになるので助かります」と笑顔を見せながら参加者のサポートをしていました。活動に参加した宮城学院女子大学2年の扇彩夏(おうぎさやか)さんは、「草刈りは初めてでしたがみなさんのやり方をまねしていたらいつの間にか夢中になっていました。コロナ禍で人と関わる活動が減っていたので、みなさんと協力できてよかったです」と、達成感をにじませていました。

【育樹活動を通し みどりの再生を感じて】

除草前はハギやコブシなどの樹木が雑草に覆われ、雑然としていた園路は、約1時間の作業で見違えるほどすっきりと整備されました。それを見た公園の指定管理者である冒険あそび場せんだいみやぎネットワークの根本暁生(ねもとあきお)さんは、「想像以上にきれいになった。これからも公園に足を運び、再生していくみどりを感じてほしい」と満足気な様子。震災から11年が経過した今、みどりを増やすだけでなく、育て、未来につないでいくことの大切さを実感した1日となりました。

◆主 催:河北新報社
◆協 力:海岸公園冒険広場(冒険あそび場せんだいみやぎネットワーク・東洋緑化共同企業体)宮城学院女子大学さくらレオクラブ

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